星占い師 つぼぼのホロスコープ星占い ブログ部

東京鑑定は10月20日(金)までです。名古屋鑑定は10月24日(火)~30日(月)です。 大阪鑑定は11月1日(水)~6日(月)です。大阪ホロスコープ講座11月3日(金・祝)、5日(日)に開催します。 詳しくは本サイトをご覧くださいませ。http://tsubobo.com/contact.html 「星占い師」で検索してもらっても、本サイトがトップに表示されるようになりました。ありがとうございます。

本サイトは http://tsubobo.com アスペクトから学べば、ホロスコープ星占いを楽しく実践的に習得できますよ、と言いたい。自分や他人の性格、運気の流れを読めるようになると、人生が楽になります。

星占い師

キロンと火星

星占いの本やネットに載っている説の中には、当たっているものもあれば、そうでないものも多くある。書いている人は、星のイメージから、連想しているんでしょうけど、実際にはほとんどそんな現象は起こっていない、もしくは今の時代ではほとんど起こらない現象だったりする。

で、星占いを勉強するに当たっては、何が必要かというと、実際に書かれていることが当たっているかどうかを確かめる必要があるということ。自分なりにね。
たいていは、その説をまず自分に当てはめてみる。そもそも自分に当てはまっていないものは、信用できないし、それを他人の鑑定に使用することはまずできないですわな。

まず自分に当てはめてみて、それで当たっていたら、今度は家族や友人などに当てはまっているか、実際にフィールドワークして、“どのくらいの確立でその説、理論が使い物になるか”を見極めていくと。よく当たるものもあれば、ほとんど当てはまらない、全く当たらないものもある。

となると、そりゃ、まずはよく当たるものを知りたくなる。
で、私が実際に鑑定していてね、結構、よく当たると思われるものの1つが、火星とキロン(Chiron)の0度アスペクトなんですよ。重なっているということ。このキロンは小惑星で、といっても、彗星という面も持っている星で、発見されたのが1977年。だから、昭和の古い星占いの本にはまだ登場しなかったりする。そもそも歴史が浅いから、星占い上のデータが少ないのですよ。ホロスコープ上のマークとしては、kとoと縦に重ねたようなもの。言い方は変だけど、○の上にアンテナが乗っているような形。
最初の頃は“傷ついた”星とも言われ、今は“補完する”星とも言われている。補完するとは、補うという意味。たぶん、最初に欧米の西洋占星術師がその意味を語ったのだけれど、それがちゃんと翻訳されず、何となく“傷ついた”という言葉になって、日本に入ってきたのではないかな。そのうちにちょっと違うなぁという感じで、“補完”“補いたがる”のような日本語訳に置き換えられていったのではないかと予想がつくんですけどね。
しかし、本やネットの解釈を読んでいると、その“傷ついた”というイメージがどんどん一人歩きしているようにも見える。実際、私も最初の頃は、鑑定の時、“傷ついた”のイメージに引っ張られて、相手の言っていることとちぐはぐになり、上手く鑑定に使えなかったですね。
傷ついた=コンプレックス のように書かれていることが多いけれど、鑑定してみると、どちらかと言えば、“補いたがる”というニュアンスの方がピタッとくるような気がするのですよ。だから、最近は“補完”という言葉になってきたのかなという気もする。

で、生まれた時のホロスコープで、火星♂にキロンが重なっていると、どんな現象として現れるかと言うと、ジムに通っている人の確立がかなり高い。ジムというのは、身体を鍛えるジムのことですよ。私の鑑定の経験では、80%ぐらいかな。あくまで私見だけど、星占いの説の中ではかなり高い方だと思う。
“火星×キロン=ジムに通っている” で覚えてみましょう。 
鑑定してみて、もし、その人の火星にキロンが重なっていれば、
「ジムに通っていませんか? もしくは、サプリメントをよく飲まれているとか。」
というふうに尋ねてみる。
ジムに通っている、通っていた可能性が80%で、サプリメントを飲んでいる可能性もかなり高く、両方合わせると90%ぐらいになるんじゃないかな。
先日鑑定した女性は、その夫のホロスコープの火星にキロンが重なっていた。だから、私の経験則通りに“旦那さんはジムに通っていませんか?”と訊いたら、やっぱり通っていた。で、娘さんのホロスコープを見たら、また火星にキロンが重なっていた。さすがに2度は早々当たらないだろうと思っていたが、その娘さんは腹筋オタクだった。あのテレビのCMでやっていた腹筋の鍛える器具を使っているそうで。

ジムに通っている人を想像してもらえれば分かるのだが、実際、私なんかよりも鍛えられたいい身体をしている。少し前の星占いのキロンの説明では、キロンは傷ついているので、火星(肉体、健康も意味する)にキロンが重なると、持病持ち、身体が不自由な人と説明されていたりしたが、実際には、ほとんどそんな人に会わない。むしろ、マッチョだったりする。
ちなみに、ジムとは限らない。地方の人の場合、ジムの環境が無かったりするので、“職場まで5kmを自転車で通っています。”という女性もいた。その人の場合は、車も持っているが、雨の日にしか、車で通勤することはないと言っていた。
健康に気にしているのは、これは肉体にコンプレックスを持っているからだとも想像できるが・・・、鑑定して、相手の話を聞いてみると、“コンプレックス”というマイナスな印象を持つ言葉をわざわざ使う必要はないように思えてくる。むしろ体を鍛えることをただ欲しているようなのだ。十分に健康だ。だけど、もっと鍛えたい、補いたいという欲求を持ってしまうのが、火星×キロンなのだろう。

キロンはどうも、“十分に持っていたとしても、尚も欲しくなる性質”と言えるんじゃないかな。
星と重なると、その星の性質に対して、もっと欲しくなる、飢えるというものになると。

例えば

水星☿×キロン は、かなりの読書家だったり、バックパッカー経験を持っていたりする。好奇心が強く、情報や知性がもっと欲しいとなるのだろう。

金星♀×キロン は、服やアクセサリーを多く持っていたり、部屋中に靴箱が溢れていたりする。美や快楽を求める欲求が強いのだ。実際、アクセサリー作家になっていたりする人も多い。

木星♃×キロン は、たとえ裕福であっても、お金への欲求が強かったりする。もっと欲しくなるという意味。木星♃×キロンの有名人としては、トランプ大統領ですね。

土星♄×キロン は、自分から責任、役割を背負い込む人です。“それは私に任せて下さい。それも、私がやります。”といった具合です。

太陽☉×キロン は、何に対しても、不足感を感じる人となりますね。だから、一見すると努力家だったりすることがあります。

月×キロン は、淋しがり屋ですね。心に飢えているという意味で。スピリチャル系の言い方をすれば、“ソウルメイトを求める人”となるでしょう。

まぁ、上の6つも結構当たるものですね。火星×キロンほどではないけれど、“その通りです”と言われることが確立が高いから、こちらも安心して言いやすいものです。

他にも、天王星×キロン(個性を求める人)、海王星×キロン(夢や感性を求める人)、冥王星×キロン(権力、破壊を求める人)というものありますが、ここまで来ると、そこそこしか当たらなくなりますね。
そもそも、天王星×キロンの人に、“あなたは個性を求めていたり、個性に飢えている人ですよね?”という質問を投げかけても、相手にとっては“???”だったりする。そんな気もするけど、どうなんでしょ、みたいな。リアクションが良くないのですよ。

上に書いたものは、キロンと0度で重なっている場合を書いたけど、説明してある本やネットによっては、180度でも同じような効果があると書いてあったりするが、実際には、当てはまる確率は半分以下になっていると思う。

MCにキロンが重なると、働きたがらないという説もある。これは働きたがらない人の都合の良いいい訳になっているかもしれせんが、当たっていないでしょうね。だって、私はMCキロンの人でも、創業社長としてバリバリ活躍している人を何人も見てきていますから。とある大手有料占いサイト制作会社の社長さんもMCキロンでしたよ。

星占いの説の中には、よく当たるものと、ほどほど当たるものと、まったく当てにできないものがあるということですけどね。で、星占いを披露する場合、やっぱり最初から当てていきたい訳ですよ。漫才、落語と同じで、頭の“つかみ”が大事なんですよ。始めから、外してばかりいると、お客さんにしろ、友人にしろ、“この星占い師、当たるのかしら?”なんて思われてしまい、話すことを信じてもらえなくなる。
だから、私なんぞは、経験的に当たりやすいものの順に話していくのですよね。

例えば、ハウスで言うなら、

木星が8室にあったら、遺産をもらいやすい人。
木星が12室にあったら、サイドビジネス、副業などで稼ぎやすい人。
土星が8室にあったら、会社、お墓や苗字を受け継いだり、親の老後の世話をする可能性の高い人。
金星が10室にあったら、人から趣味のような仕事だね、って言われるような職に就いている人。
太陽が12室にあったら、秘密主義者。もう一つの顔を持っていたりする人。
土星か海王星が11室にあったら、引っ込み思案、人見知りする人。

他にもあるけれど、この辺りが当たりやすいものですね。
で、これらで、ハウスはよく当たるじゃんと思って、他のハウスのも診ると、ほとんど当たらなかったりするものが結構ある。当たっているかどうかは、相手のリアクションを見ていれば、まぁ、分かりますよ。

さらに、中には当たっているか、当たっていないのか分からないものもある。星占いの説明の中には、

土星が5室にあったら、子育てで苦労する人。

というのもある。
だってさ、子育てで苦労しなかった人って、いないんじゃない? みんな苦労するでしょう。どの程度かということになるだろうけど・・・かなり苦労する人と言われても・・・その境目は?みたいな。
逆に言えば、これを言えば、当たるということでしょう。子育てしている人みんなに当てはまるんですから。

西洋占星術を学ぼうと、本などを買うと、その内容が均一にすべて正しいことが書いてあるように思えてくる。それは、他の一般書籍の内容がおおよそ全体的に正しいことが書かれているからであって・・・。資格取得のための学習書とか、パソコンの扱い方の本とか、新しい車のカタログ誌、旅行ガイドブックとかね。
本に書かれていることは正しいという、その先入観で、西洋占星術の学習の本を読むと、間違えるわけです。よく当たるものも、そこそこ当たるものも、ほとんど当たらないものも並列で書かれていて、同じように正しいと思って、覚えてしまう。しかし、実際に鑑定してみると、当たるレベルが玉石混合であることに気づくわけですよ。
本当は、説ごとにどの程度当たっているのか、☆の数で示してあったりするといいんだけどね。
でもそうじゃないから、西洋占星術の星占い師には実際に鑑定する経験値が重要となってくる。つまり、自分で見極めるしかないということですよ。

星占い師の仕事は、鑑定を依頼してきた人の悩みを聞いて、その人の問題解決の手助けをすること。
言ってみれば、カウンセリングのようなものだけど、そもそも占いそのものが当たっていないと信頼されず、悩みを打ち明けてはもらえない。現実には、悩みを誰かに聞いてもらうだけですっきりするお客さんも中にはいるが、それは、心理学の知識をもったカウンセラーに任せるとして・・・星占い師は、本人の性質、過去、未来を見通せないと、悩みの解決の手助けができない。
となると、星占い師は、よく当たる説を揃えておく必要があるわけで・・・だから、私は、自分がよく当たると思われるものしか、実際の鑑定では使用しない。

例えば、新型の機関銃が開発されたとして、テストもされていない機関銃を持って、IS掃討作戦に行けと言われても、困るのだ。砂漠の熱と砂で暴発するかもしれない機関銃で、実戦で戦うことは怖くてできない。
同様に、鑑定される方も、当たるのか当たらないのか分からない占いで、転職の時期や結婚相手との相性という人生の大事な場面のアドバイスをされてもね、困るわけですよ。当たるかどうか分からない占いなんかで占われてもね。
占う方がね、実戦に使えるかどうか、ある程度、自分で確認してからでなきゃ、使っちゃ、ダメということですよ。西洋占星術の本やネットをまるっと信じちゃ、ダメですよ。あくまで参考程度にすると。

でも、まぁ、とりあえず、自分の星占いが当たることを“まずは”相手に認めてもらわなきゃならない。最初に確実なパンチを打っていきたいわけですよ。
相手のホロスコープを見て、もし火星とキロンが重なっていたら(この確率は36人に1人)、
「ジム通いか、サプリメント飲みをしていませんか?」
と尋ねてみて下さい。

よく当たるので、“え、そんなことまで分かるんですか”といいスタートを切ることが、たぶんできるんじゃないかな。

旅する 4月

1年半ほど、連絡が途絶えていたYくんからメールが届いて、飲むことになった。
場所は六本木の居酒屋だ。私は、場所はどこでも良かったのだが、私とYくんの住んでいるところの中間ぐらいが六本木だったから、その辺りにした。
Yくんが事前にスマホで店を探し、予約をしてくれたのだが、3,000円飲み放題で、しかも個室が予約できたという。そんな安いお店があるのかと思い、怪しんだが、それはそれで面白そうなので、期待もした。時間が早めで、ハッピーアワーだったからかもしれない。若い人はネットを駆使して、行ったことの無いお店でもいろいろ探すものだ。
場所は六本木の交差点のすぐ近くだった。
平日の夕方だから、店に着いても、他にお客はいなかった。
まだ5時前だった。ほんのりとまだ外は明るかった。お店の開店まで10分ほどあったが、店の中に入れた。全体的に黒色の色調のお店だった。
入ってすぐのところに立っていた若い女性スタッフさんに、Yくんの予約の旨を伝えると、私の声が聞こえたのか、少し奥にある小さな扉が開いて、Yくんが手を振ってきた。相変わらずにやけた笑顔だ。暗くて見えにくいが、少し陽に焼けているようだ。
小さな扉は・・・スライドドアといった方がいいかな。がらがらと音を立てる戸だった。
部屋の広さは、押入れほどだった。1年半ぶりだったのに、“元気にしていたー?”といった挨拶も無く、まず部屋の話の方が十分に盛り上がってしまった。文句ではなく、面白かったので笑えた。
既にYくんは座っていて、私が入ろうとすると、片一方の脚の上に載せていたもう片一方の脚を、身体をねじらせながら降ろした。お尻をくねくねと動かして、席の奥へずれていってくれた。テーブルの下にベンチ椅子がもぐりこんでいて、膝を立てて立つことができなかった。L字型の席だった。奥へ行く途中、Yくんはお尻を歪めて、直角に曲がっていき・・・。私もテーブルに腕をかけ、膝を曲げたまま、横向きにお尻で進んでいった。

東京って、すげぇな。六本木って、やっぱり、都会の真ん中だよな。

Yくんは美容師で、名古屋出身だ。3年前ほどに東京へやってきた。
腕は良く、名古屋にいた頃には、美容師のコンクールでの優勝を目指して、深夜まで練習に励んでいたのだが、残念ながら準優勝になってしまった。優勝をしていれば、パリへの留学ができたのだった。
パリへの夢は大かった分、それは深い失望に変わってしまった。彼はあまりに頑張り過ぎたのか、燃え尽きてしまって、名古屋を去ることにした。
その名古屋を立つ日の午前中に私は鑑定をした。それがYくんとの出会いだった。そして、鑑定が終わったお昼に彼は、バイクで東京へ向かった。ぶらぶらと駅の駐車場まで一緒に歩いていき、彼の背中を見送った。5月の新緑の季節だった。地下の駐車場からど太いエンジン音を立てて坂を上っていって、駐車料金の機械にお札を入れた後、バーがさっと上がって。逆光の中の彼がまぶしかったな。

意外だったのが、偶然というか、私も縁あって、彼より数か月遅れて、東京で鑑定するようになった。
Yくんとは東京でも会い、鑑定をした。というか、彼は星占いを教えて欲しいというので、個人レッスンを数回行った。Yくんは美容師だけれども、姿だけでなく、心の面でも自信を付けさせられる人間になりたい。そんなサービスをしたいということだった。
まぁ、私も彼に髪を切ってもらいに行ったりして・・・前は横浜のお店で働いていたこともあって、電車とバスを乗り継いで行って、
彼が雇われていた美容室の席に座り、鏡に向かって、

「つぼぼさん、どうします?」
「まぁ、カッコ良くしてくれれば、何でもいいよ。」
「・・・カッコ良くできますが、毎朝、ちゃんとジェルとかやってくれます?」
「・・・自信はないけどね。まぁ、頑張るよ。」

という具合で・・・彼はふふっとにやけた笑みを浮かべて・・・切ってもらった。

今、テレビ番組で、平日の午後とか、土曜日の午前中に、素人さんが、服装のプロにファッションコーディネイトをチェックしてもらって、Before、Afterでどんだけカッコよくなったかを見せるコーナーがある。
カッコよくなったお母さんや、お父さんがスポットライトを浴びながら登場し、家族が“うわ~っ”と微笑ましく驚くというお決まりの展開だ。
私もそんな感じだった。

私もおお~っと、カッコいい髪型にしてもらったが、翌日には再現不能だった。

で、1年半前にも星占いの個人レッスンをした以来、音沙汰が無くなってしまっていた。

彼はどこに行っていたかというと・・・海の上にいた。
世界を周遊する客船付きの美容師になっていた。彼はその仕事のオファーが来た時、10分で返事をしたそうだ。星占いのできる美容師を目指していたが、心が奪われてしまって・・・決めるのにそれほど時間はかからなかったそうだ。
日給制で、収入は良いわけではないが、夜の6時にはきちんと仕事が終わる。
船の上では衛星回線でインターネットをして過ごしたそうだ。つまりかなり回線料が高額ということで、ネットには多くは繋がなかったそうだ。ただ、ホロスコープだけは他人のも含め、1日に何度も見ていたという。いろんな都市に寄るとはいえ、海の上にいる方が多い。テレビもない、ネットもない。
東京では見られない満天の星空を、退屈するほど眺めたことだろう。
そんな1年半の船旅で、Yくんは地球を2周した。

私は彼がそんな仕事をしているなんて全く知らなかった。
Yくんからメールが久々にあった。彼はショートメールばかり使うのだが・・・送り主の名前が無い。文中にも名前を書いてこない。メールの内容もぶっきらぼうで、だが、そんな人間は彼しかしないので、1年半ぶりでもすぐにYくんと分かった。

いくら居酒屋の個室が流行りとは言え、都心の地価が高いとは言え、L字型で1畳半ほどの広さで部屋を作ってしまうなんて、世界広しと言えども、東京ぐらいなものだろう。
背中には一応、水槽があって、青い光の中を熱帯魚がゆらゆらと泳いでいた。
コースの料理が運ばれてくるが、置き場に困る。手をまっすぐに伸ばせば、正面の壁に手が届いてしまう。それほどテーブルは狭い。そこにカセットコンロの鍋ものが来たりした。

私は、彼の旅の話を聞きたかった。アストロ・カート・グラフィという緯度経度によって運気が変わるかどうかを検証したかったのだ。鑑定や講座で、今までもいろんな人から話を聞いて、結構当たるなぁとは思っていたが、これほど多くの地域を周っていれば、より確認できるチャンスだと思った。

Yくんが印象的な場所だったというのは、キューバのハバナだったそうだ。
実際、彼のホロスコープで、ハバナの緯度経度を入れてみると、MCに火星が来て、交遊関係の11室に太陽が来た。Yくんが男性的にいられて、友人とも楽しくいられるところだ。
でも、彼の船が停泊したのは、どの街でも2,3日だそうだから、友人ができたかどうか。まぁ、いい男だからモテてはいたろう。

日本がいくら格差だの、何だのといっても、キューバに比べれば、全然マシ。
市場で売っている野菜とか魚とか、むちゃくちゃですよ。ぶらぶらしてるおっさんはいっぱいるし。

彼はキューバが良くない場所だと話すが、表情を見ていると、もっとそこに居たかったと言ってるように聞こえた。

その他にもいろんな場所の話を聞いた。アイスランドでオーロラを見たとか、バングラディッシュのご飯は汗臭かったとか。ブラジル、スペイン、エジプト・・・まぁ、あることない事、いろいろだ。
あまりに場所が多くて、そのくせ、滞在期間が数日なので、とてもアストロ・カート・グラフィの検証とはならなかった。まぁ、話が楽しかったから、いいや。
それだけいろんな場所に行っていて、時間がたっぷりあれば、普通ならブログかインスタに載せるところであるが、彼はSNSの類はとっくに止めていた。

Yくんは今、29歳だ。
このぐらいの若者でも、常にネットで人と繋がっていることが心地良いとは思っていない人もいるものなのだな。
調子の良い時はいい。でも、人生には波があるから、悪い時というか、人に見られたくない、会いたくない時だってある。
彼がSNSを止めていたのが、そんな理由からかどうかは分からないが。

船の上から毎日のように海を眺め、一人、言葉の通じない国を散歩し、口に合わない料理を食べて、
そういった経験を自分に一人の中に仕舞い込んで、熟成させていったのだろう。
世界を2周もすれば、ちょっとやそっとの出来事では人に伝えたいという気持ちは湧かなくなるのだろうし。

私らは、薄暗い照明の下、身動きもままならない1畳半ほどの部屋で、安い日本酒を飲みながら、海の匂いと世界の街と星占いの話をした。

Yくんは、4月から中国で仕事をするそうだ。だからもう今は中国にいる。
そして8月から再び船に乗る。
地球3週目の旅だ。


3月の連休には、もう一人、20代後半の女性を名古屋で鑑定した。
彼女は、オーストラリアのワーキングホリデーで働いていたのだが、今度は東欧の国へ行くらしい。
もう移住は決まっていた。
ただ、“確認”のために日本に寄ったついでに、私に鑑定を依頼されたのだ。

オーストラリアは、大きな四国のような形をしている。
その真ん中あたりは、砂漠だ。オレンジ色の巨大な岩、エアーズロックなんかが鎮座していたりする。
私はオーストラリアには何度も行ってるので、だいたい知っているのだが・・・日本人はたいていゴールドコーストとか、シドニーとか、海辺近くの都市に住みたがるのだがね。
アメリカもそうだが、街の名前にスプリングス(泉)と付いているというのは、周囲は砂漠だらけだったりする。
彼女はそんな赤く乾いた地域のホテルで働いていた。

3日間だけ、日本に寄った。
彼女は日本人だ。
けれども、日本には居場所が無いという。
そして彼女が行こうとしている東欧の国でホロスコープを作ってみると、MCに土星が掛かっている場所であった。これもアストロ・カート・グラフィという手法だ。
MC土星の場所は、肩書は付くが、責任や役割、重圧が掛かってくるところとなる。
彼女は昔からその場所が気になっていたから選んだそうなのだが・・・鑑定は当たっていたようだ。その国のビザを得るためには、ビジネスを行なわなければならない。だから、彼女はとりあえず事業者として申請している。言ってみれば、経営者だ。肩書きは付いてくる。
ただ、MC土星という場所は、やる事が多くなるのであまりお薦めしない場所なのだが・・・

私はふわふわと生きてきて、どこにも留まることができずにいたんです。
家族との関係にもいろいろ事情があって、日本に居られない。
だから、自分がしっかりしなければならない場所ぐらいがちょうどいいんです。

キャリアケースと大きなバックを持ち歩いていた。
私と会う前の日も、次の日も故郷の街に帰ることはない。
日本語フォントの入ったスマホを持っていないという。このコもSNSの類はしないのだろう。

この女性も、4月にはすでに日本にいない。


上の若い2人には“行きたい場所”は、特に無いのだろう。

有ったかもしれないが、分からなくなってしまった。

行きたい場所が分からないから、旅しているんだよ、ってね。

まぁ、多かれ少なかれ・・・みんな、そんなもんだよねぇ。



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