星占い師 つぼぼのホロスコープ星占い ブログ部

「sweet特別編集 占いBOOK2018」(11月21日発売・宝島社)の執筆に加わりました。見てね。名古屋鑑定は12月5日(火)から。名古屋ホロスコープ講座は1月28日(日)。東京ホロスコープ講座は、3月10日(土)、11日(日)。大阪ホロスコープ講座は4月29日(日)、30日(月・祝)であります。 詳しくは、http://tsubobo.com/contact.html

本サイトは http://tsubobo.com アスペクトから学べば、ホロスコープ星占いを楽しく実践的に習得できますよ、と言いたい。自分や他人の性格、運気の流れを読めるようになると、人生が楽になります。

つぼぼ

LINEの占い師 やりません?

なんやかんや東京、大阪、名古屋でのホロスコープ講座は人気で、これまでに数百人の人に受講してもらっていましてね。

で、つい最近、LINEトーク占いのコンテンツに携わる方から、メールが来て、

・・・HPを拝見しましてしっかりしたポリシーをお持ちでとても親身な鑑定やセミナーをされてる印象を感じました。・・・

まぁ、最初のこの辺りのお世辞は、挨拶のようなもので、本心かどうか分からないが、要は

先生の生徒さまにも空き時間を利用してLINEのチャット・電話占いにご参加いただきたいと思いましてメール致しました。

と。
良く受け止めれば、結構、私は信用されているのかと気分良くしつつ・・・本当のところは、単に、LINEトーク占いの先生を募集しているので、“親身なセミナーをされてる”私に紹介して欲しいということなのよ。

私は東京、大阪では集中講座として半年に一度、2日間で4講座を行っている。この4講座では、基本となる西洋占星術のしくみを教えている。
ここで少し話は逸れるけど、
時々、訊かれるのが、私の“講座を受ければ、プロになれるのですか?”という質問だけど、答えは NO なのよ。

そもそも、“プロ”の星占い師になる基準なんてないのよね。
“プロ”の星占い師って、な〜に? ってことよ。

西洋占星術は、2500年の歴史があるのだけれど、その経緯の特徴から、全体を仕切る大先生がいないのよ。
その辺りの話は長くなるから、今回は話さないけど、大先生がいないということは、免許皆伝する人がいないというわけ。

よく通信講座なんかに、“西洋占星術の資格が得られる”なんていうのがあるけど、その資格を出している協会そのものに権威も業績もまったく無かったりする。そこが、東洋の占術と大きく違うところね。東洋の占術は、華道、茶道のように古くから、かたくなにピラミッド構造を作ってきた組織だから、ちゃんと権威者がいて、ある程度、全体を仕切っている。一方、西洋占星術では、○○協会というものがあっても、実際、いわゆるよく知られている雑誌に出てくるような有名な先生がまったく所属していなかったりする。

西洋占星術の世界では絶対的な組織が無いから、逆に言えば、誰でも適当に西洋占星術ホロスコープ協会なんていうものを作って、“西洋占星術マスター”なんていう資格作って、山ほど大量発行しても、業界の大先生に叱られることがないわけよ。ただ、その分、その発行した資格に社会的な信用はまったく無いだろうけどね。

西洋占星術って、そもそも自由だから発達したところがあって、組織というものが似合わない・・・
“群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門の知識と叩き上げのスキルだけが彼女の武器・・・”みたいな。

まぁ、そんな意味で、西洋占星術の世界においては、今のところ、団体、協会、組織、企業が作る資格にほとんど重みはなく、プロになるための条件となっているものはないですね。

では、何がプロかどうかという境目になるか?

西洋占星術って、ホロスコープが読めれば、まぁ、プロとしてやってるんですよ。ただね、お客さんが、判断しているところがある。その判断基準っていうのが・・・。

前にね、お客さんが私に話したのよね。
“私、昔、鑑定してもらった星占い師さんは、横に西洋占星術の分厚い本を開きながら、やってましたよ。”
その語り口調に、“本を見ながらの人は、ちょっと不安だった”というようなニュアンスが入っていたわけ。
つまりね、“この人はベテランではないな”という見られ方すると。
だからね、お客さんから信頼を得るためには、本を見ながらというのは、どうもダメみたい。

私も始めた頃は不安だったから、常に本を横に置いていたけどね。もう今はだいたい頭の中に入っているけど。
考えてみれば、分からないものを知ったかぶりして答えられるよりは、ちゃんと本で調べてもらった方がいいと思うけどね。
でも、お客さんがそう思うんじゃ、仕方ないわな。ただの印象の問題かな。

そんな感じでね、単純に本を見なくても、知識が頭の中に入っているというのが、プロっぽいわけですよ。

ホロスコープを読むのには、覚える知識が多いんだけど、ホロスコープチャートの構造は、星の配置がポイントで、
①星がどの星座に入っているか
②星がどのハウスに入っているか
③星同士のアスペクト
が大きな要素となる。

①は10個の星が、12星座のどこかにあるということなので、120通り
②は10個の星が、12ハウスのどこかにあるということなので、120通り
③は10個の星同士の組み合わせなので、50通り

つまり計290通りである。290通りの項目は最低でも言えるようにならなければならない。

290個の項目を覚えるのは、なかなか難しいですよ。

さらにサビアンなんか、360個あるからね。これを覚えている人って、かなりレアだと思うわ。サビアンを扱う人はさすがに本かネットを使っているんじゃない?
他にも、MC、ASC、ICやら、覚えておいた方がいい項目がいっぱいある。

“よし、じゃプロになるために、全部、暗記してやるぞー”って気合いを入れてもね・・・覚えられるわけないのよ。
上の①②③って、基本だから、西洋占星術の本にはちゃんと並べて書かれている。これを覚えようとなんて、無理だと思うのよ。言ってみれば、これらは辞書なのよ。
例えばさ、英単語を覚えるのに、辞書のAから順番に、辞書を凝視して覚える人なんていないでしょ。
そんなふうに丸暗記しようとするから、頭がパンクして“西洋占星術って、覚えられない”って、本を投げ飛ばして、挫折するわけよ。
じゃ、英単語はどう覚えるかというと・・・普通は英文の中に出てきて、覚えるでしょ。ほかにも、音楽とか、映画とか、旅行とか。覚えるためにはね、そう “場面” が必要なのよ。

星×星座、星×ハウス、星のアスペクトも、本を眺めて、黙々と覚えようとするよりも、やっぱり実占した方が覚えられるのですよ。
私の同僚のAさんは、火星と水星が凶角で、口が悪いなぁ。
父親は、8ハウス木星で、遺産もらっているなぁ。
幼なじみのBさんはさそり座金星で、どこかセクシーな魅力を持っていたな。
なんてね。
Aさん、父親、Bさんといった “像” と一緒に、アスペクトや星×ハウス、星×星座が覚えられていく。

でさ、電話鑑定とか、LINE鑑定って、何がいいって・・・・これらの項目を、頭の中に覚えていなくてもできるわけよ。
相手が目の前にいないから、分からない時は、本やネットを調べながら鑑定することができる。
お客さんには姿が見えないから、上に書いたような“本を見ながら鑑定する人っで大丈夫かしら?”なんて思われることも無い。

実際、私はよく電話鑑定をする星占い師さんに出会うと、
“いやぁ〜、つぼぼさんのサイトにはいつもお世話になってます。いつもホームページを見ながらやらせてもらっています”
なんて挨拶をされることがよくある。

LINE鑑定も、電話鑑定と同じことで、本やネットで資料を見ながら、お客さんとそれらしく話をすることができる。
で、そんな姿を見せない鑑定をしているうちに、星×星座、星×ハウス、星のアスペクトも覚えられていくのでしょうね。
こういう言い方をするのは、不謹慎だけど、経験値を増やす、いい練習の場になるというわけ。

私のホロスコープ講座を4つ受講(計12時間)された方ならば、ホロスコープのしくみ、読み方は教えましたので、表を見ながらならば、鑑定できるのはないかな。
実際、セミプロ、プロデビューされた方も大勢いらっしゃるようですし。
ここで言う、“セミ”というのは、ある程度、本やネットを見ないと鑑定に自信がないという意味ですね。

そもそも4つの講座は初級編なんだけど、なぜ中級編をやらないかというと、実際に世の中でプロとして西洋占星術の鑑定をしている人の多くが、星×星座、星×ハウス、星のアスペクトという、基本知識だけで鑑定しているというのがほとんどなのですよ。中には星×星座だけで、鑑定している人もいる。

だけどね、実際に鑑定してみると分かるけど、需要のほとんどは、
・この先どうなるのか?
・彼との相性は?

そりゃ、そうでしょ、って、このブログを読んでいる人は当たり前に思うでしょうね。
となると、ダブルチャートでアスペクトをするしかなんですよね。だから、アスペクトの読み方をマスターしないとね。
やっぱりほとんどのお客さんに満足してもらえないんじゃないかなと。だから、私は4講座のうち、2講座をアスペクトに費やしていると。

で、私は、希望者をLINEの星占い師として紹介しようと思うですが、
・私の条件として、私のホロスコープ講座を4つとも受講した人。さすがにね、4つ受けてくれた人でないと、私も推薦できませんよ。

そして、採用側が提示してきた条件として、
【LINEトーク占いご参加の条件】
○鑑定歴1年以上(個人でもおつとめでも大丈夫です)
○パソコンをお持ちの先生(タブレットは不可です)
○電話鑑定希望の先生は電話鑑定のご実績、チャット鑑定希望の先生は下記のタイピ
ングチェックでB以上が必要となります。
https://www.e-typing.ne.jp/roma/check/


でね、“鑑定歴1年以上” や “電話鑑定の経験”と言われてもなぁと思って、担当者に上の条件を質問してみると、鑑定歴1年というのは、ビジネスでなくても、プライベートでもいいそうです。毎日でなくてもいい、となると・・・1年前から鑑定していたら、誰でも当てはまるわけですよ。電話鑑定も同じく、有料でなくても、無料でもいいそうです。となると、友人、知り合いでもいいということだよね。
ぐっとハードルが低くなって、門が広くなったような気がする。

私はこの業界にいるから、実は、LINEで占い師をやっている人、数人と話をしたことがあるのよね。
なかなかね、お気軽に相談しやすいから、どうも私のやっている鑑定とは違うようで。私の場合、電話、スカイプ鑑定もしているけど、お問い合わせのページのフォームに記入してもらって、日時を決めて・・・と手間が多いから、鑑定希望の人も、“占ってもらおうかどうしようか、1ヶ月悩みました”なんて人も結構いる。

LINE占いは、ふわったした気分で、ポチッとボタンを押すだけでつながるから、結構、お客さんが気分でお手軽に入ってくるようだ。
私が聞いた分には、多いのは恋愛で、“彼は私のことをどう思っているのでしょうか?”の類いだそうだ。

でもね、ふわっと、ポチッとくるから、・・・気に入らないことを言われると・・・ぶちっと切られるそうだ。

あんまりはっきり言わない方がいいみたい。
となると、“彼はあなたのことにあまり興味がないかもしれない可能性は無いわけではありませんが、悲観するほど、小さいとも思われません。頑張りましょう!!” なんていう、オブラートに何重にも包み込んだ言い方をすれば・・・よく分かんなくて、お客さんも切りにくいかな。

いろいろ聞くとね、LINE占い側も、“常に○○○人の占い師が待機しています” みたいなことを広告で打っておきたいので、とりあえず占い師の数を確保をしておきたいという状況が透けて見えるわけですよ。ちょっとした人材不足感?

そうは言っても、LINEのようなネットの企業が、一般の方の占いビジネスへの敷居を低くしてくれて、お客さんを呼び込んでくれれば、占い師もどんどんデビューしやすくなってね。
星占い師は、経験値を積めるし・・・。

「参加するかどうかはわからないけど、条件や現在の状況など聞いてみたい」迷われてる方や話だけでも聞いてみたいという方でも全然大丈夫ですので、少しでも興味を持たれた先生が
いらっしゃいましたらお気軽にご連絡ください。

と、あちらの担当者さんもおっしゃっているので、私の講座を4つとも受けた人で、とりあえず興味のある人は、受講の時にやりとりした私のメールアドレスに送って下さいな。







ハウスの表も始めました。

よくお薦めの西洋占星術を学ぶ本は何ですか?と訊かれたりする。
特に講座の時は、初心者用の入門編の本を尋ねられてきた。で、また名古屋でのホロスコープ講座を2018年に再開するし、東京、大阪での講座も相変わらず受講者は多いし・・・そういった質問にも答えられるように、調べておこうと星占い仲間や鑑定したお客さんから聞いて、いろいろ候補を挙げてみたのだが・・・。
これがね、西洋占星術の入門書って、ほとんど絶版になっているのよね。“これはいいですよ”って薦められて、アマゾンや楽天で取り寄せようと思っても、“入荷の予定なし”とかね。名著と評判のものに限って、手に入らない。西洋占星術は人気が無くなってきているのかしら?

私は星占いの本は何冊も購入してきたし、これは使えないと思って捨てた本もかなりある。何とも、箱カバーのような重い本に限って使えなかったりする。入門者の方にはイラストの多いものがいいなと思うのだが、・・・そういえば、イラストの多い入門書があったよな、と思ってネットで調べると、やっぱり絶版だったりする。

私は世代的なものだろうが、ルル・ラブアさんに大きく影響を受けている。で、ルル・ラブアさんの本を薦めたくとも、ほとんど手に入らないか、プレミアが付いてかなり高価な中古本しかないから、やっぱり薦められない。

こうなったら、自分で作るしか無いなと思って、ハウスのサイトを作った訳ですよ。

http://tsubobo.com/House.html

ホロスコープ占星術に必要なのは、星同士のアスペクト表、星がどのハウスに入っているかという星×ハウスの表、星がどのサイン(星座)に入っているかという星×サインの表だと思うのですよ。

火星がどうのこうの、おうし座がどうのこうの、8ハウスがどうのこうの、という星、ハウス、星座それぞれ単体の説明は分厚くなくてよい。特に抽象的な説明は実際の占いでは使うことがほとんど無い。そんな宙に浮いたところに頭をぐるぐると巡らせていると、時間も労力も無駄だなぁと思うのですよ。
現場では必ず、星×星、星×ハウス、星×サインという、かけ算の形でしか利用されないのですよ。だから実践的にこのかけ算を早く使えるようにした方がよいと私なんかは考えていてですね。

で、今、ネットや本で出ているもののうち、読んでみると、星×サインはほとんど誰が書いても内容は変わらない。星×サインは、その人の性格を表すもので・・・性格って、怒りっぽいとか、ロマンチストとか、そもそもアバウトなものだから、誰が書いてもあまり変わらないのだろうね。

で、星×ハウスを読んでみると、結構、星占い師によって書いてあることが違っていたりする。だから、今回、私の書き方で星×ハウスの表を作ってみたいなと。

 
このブログをお読みの皆さんも、生まれた時間まで分かっている人は、一度ハウスを作って、星読みをしてみて下さいな。

枝野幸男の風が吹くか?

9月下旬に衆議院解散、そして選挙が行われることが決まったわけで、その時に安倍さん、小池さん、前原さんの星を診ても、とりわけいい星回りの人がいなかった。この選挙はどうなるのかしら、と思っていたら、希望の党というものができて、一気に自民を追い込むのかと思ったけど、新しい故に人材の少なさが露呈し、苦戦敗退?。
そんな中、出てきたのが枝野幸男さん(1964・5・31生まれ)。
ばたばたの選挙戦の混乱の中で、さっと希望の党に嫌気を持っていた手勢を集めて、立憲民主党を立ち上げてしまった。で、共産党、社民党などと連携して、アンチ自民、アンチ安倍の人たちや、一方で希望の党にも不信感を持つ人たちの票を上手く集めていったと。
ま、私は枝野さんの政策にはここでは触れるつもりはなく、単純に星占い師として、彼の星回りに興味があるだけでして、その解説をしていくですがね。
ダブルチャートのホロスコープを出してみた。内側が枝野さんで、外側が選挙の日の2017年10月22日(日)のホロスコープだ。
枝1

見れば分かるが、枝野さんの金星♀、土星♄に対し、現行(外側)の木星♃、太陽☉がグランドトライン(本当は正三角形をしているが、内円と外円だから、図は長細い三角形になっている)を形成している。グランドトラインは120度吉角が3つ集まった形、言ってみれば、吉角の詰め合わせで、強い幸運のアスペクトだ。その星が愛情の金星♀、拡大の木星♃、堅実の土星♄なのだ。手堅い人気を得る時期になる。それに太陽☉が加わって、力を増強させているわけですよ。
いい時期に勝負に出ましたね、枝野さん。





枝2ただ、もう1つ見てもらいたいのは、枝野さんの木星♃、火星♂、水星☿、冥王星♇と、現行の冥王星♇でもグランドトラインを形成していることだ。冥王星は一周240年以上のゆっくりとした星で、もうすでにおおよそ6年は影響していて、・・・むしろもう終わりごろのところを、冥王星が逆行して、なんとかオーブ(角度のずれ幅)6度くらいに入ってきて、ぎりぎりグランドトラインになって力が働いたという感じ。
木星♃と冥王星♇の吉角アスペクトを“ミリオネア星”と呼ぶが、財運、仕事運の強い時期。大きな仕事などを任されやすい時期でもある。そのミリオネアグランドトラインに知性、情報の水星☿、勢い、体力の火星♂が加わっていたから、仕事面では大いに活躍時だわね。ただこれは今回の選挙に限ったことではなく、もうすでに6年は続いているという話だけど、つまりね、この選挙の時は、枝野氏はダブルグランドトラインだったわけですよ。それも結構、幸運度の高い、社会的に実益のあるグランドトラインが2つというわけ。
星占いは生年月日で占うので、人の生年月日のデータが無いと占えない。
選挙戦が始まった9月末の段階で、鏡に向かって、“鏡よ、鏡、今度の選挙で活躍するのは、だ~れ?”と尋ねたら、鏡に枝野さんの姿が浮き上がる、なんてことない。だから、活躍する人の候補が出てきて、その人の生年月日からホロスコープを作らないと、活躍するかどうか分からない。安倍さん、小池さん、前原さんの3人とも、とりわけいい星が無い中で、誰だろうと思っていたら、一人枝野さんが猛ダッシュで駆けてきた。

星占いの幸運期というのは、追い風が吹くということだ。
その追い風に対して、どれだけの大きさの帆を張るかというのは、それぞれ個人の選択と意志によるのであってね。小さい帆を張れば、受ける風も小さい。大きな帆を張れば、大きな力を受けられる。何もしなくとも悪い時期ではならないが、せっかくなら、チャンスを活かしていった方が良いわな。
逆に、向かい風が吹いている時は守りに入った方が良い。
武田信玄の“風林火山”のようなものかな。
“はやきこと風の如く、しずかなること林の如く、しんりゃくすること火の如く、動かざること山の如し。”

で、この枝野さんは今回の衆議院では、立憲民主党を野党第1党の地位に就けさせたのだけれど、この先どうなるか。下のホロスコープは枝野さんの今年2017年12月22日の星回りである。
枝3

選挙から2か月後のホロスコープだ。注目してもらいたいのは、枝野さんの海王星♆と現行の木星♃と海王星が吉角120度に並ぶことだ。木星と海王星の吉角を私は“バブル星”と呼んでいる。感情(海王星)が膨らむ(木星)という意味で、“浮かれる”とか、“陽気になる”ことを意味している。









実力以上に評価されるという意味もあるバブル星の参考として、下のホロスコープを出してみた。
これは、鳩山由紀夫さん(1947・2・11生まれ)が自民党を破った2009年8月30日の衆議院選挙の時のダブルチャート。内円が鳩山氏、外円がその時のホロスコープである。
この時の衆議院選挙で、鳩山さんは民主党代表として選挙に臨み、単独政党しては史上最多の308議席を獲得して、自民党に圧勝した。そして内閣総理大臣となった。

枝4鳩山さんの太陽☉に、現行の木星♃と海王星♆が重なっている。太陽は社会を含めての本人を意味する。バブル星が彼の社会活動に乗っているということで、浮かれさせる、実力以上に評価されるということだ。2つの星よりも、3つの星の方が力が強い。単に木星と海王星が1対1で重なると、星は2つだけどね。
実力以上に評価されるというと、マイナスなニュアンスも入ってくるが、ここは一つ、高く評価されて飛躍できると考えてもらいたい。
で、枝野さんにも、このバブル星が3つの星によって構成されるというわけ。今年の12月から、木星の逆行もあって、来年2018年の9月末まで続く。


気になるのが、枝野さんの木星♃、水星☿、火星♂と、現行の木星の180度凶角。。
枝5

水星がコミュニケーションを意味するので、メディアなどの利用に関しては上手くいかないかもしれない。また火星、木星の凶角は一攫千金狙いで失敗する可能性を意味する。あまり欲張らない方が良いだろう。










そんな現象は出てくるだろうが、彼の冥王星♇と現行の冥王星とも加えて見ると、カイトというアスペクトになる。カイトとはグランドトラインの1つの星に対して、180度位置に星がある形だ。矢印のような形になる。カイトとは凧(たこ)を意味する。

枝6
つまり、この180度位置の星が凧糸になるということで、ここでは彼の海王星♆や現行の木星♃が、グランドトラインという凧を引っ張ってくるという意味になる。グランドトラインをよりアクティブにすると言われる。“アクティブにする”と言われてもよく分からないだろうが、まぁ、方向性がはっきりするということだ。

カイトの星が、木星、海王星だから、仕事か、直観か、感性か、センスか、夢見ることか、それともバブル星だから、浮かれか、勢いか。それらが、彼に大きなチャンスやパワフルさを持ってくるということ。
もう一つ言うと、現行(外円)の海王星♆もカイトなんですけどね。


で、ついでに言うと、枝野さんの木星♃、火星♂、水星☿、海王星♆、冥王星♇と現行の木星♃、海王星♆がミスティック・レグタングルを形成している。。
枝7

180度凶角が、120度、60度の吉角で交わっている長方形のような形をしているアスペクト。
180度凶角はそもそも強過ぎて害になるという意味だが、上手くコンロールするとプロの領域になったりする力を秘めている。それらが2つ、吉角120度、60度で並んでいるのだ。このややこしいアスペクトが、ミスティック・レグタングル。
イメージとしては、300馬力のエンジンが2つあるのだが、その2つの向きを上手くコントロールできず、その両方があっちこっちを向いている。だから、動きが定まらない。馬力が強い分、余計に厄介なのだ。
ただ、この2つのエンジンを上手く使いこなせれば、かなりの突破力を発揮する。300馬力のエンジンが別々の方向を向いていると、両方に引っ張られ、危なかっしいのだけれど、その2つがバシッと同じ方向を向けば、かなりのスペシャルパワーになるということですよ。
世界的に活躍する人の中には、このミスティック・レグタングルを持っている人が結構いる。だけど、私のところに鑑定依頼に来る人のミスティック・レグタングル持ちの人は、ただ、その強いパワーをコントロールできず、持て余し、ただのアクが強いという人がほとんどなんだけどね。

枝野さんはこの強い運気を上手にコントロールして、突破力に変えることができるだろうか。
運気が強い期間は2018年の9月末までである。そんなに長くはない。

では、上手くコントロールできたとして、内閣総理大臣になれるか?
来年の9月末までとなると、内閣総理大臣は現実的には難しいわな。だって、次の衆議院選挙は4年後だもんね。仮に、今また急に解散しても、立憲民主党が過半数の議席を獲得するほどの候補者を擁立できるというと、それも難しいわな。

いくら強力な追い風が吹いても、社会的な要因がどうしても関係してくる。現実の社会の中で生きているから、これもまた仕方ない。
今あるステージは人生のこれまでの選択と行動の結果であって、そのステージにいる以上、張れる帆の大きさも決まってくるというわけですよ。


ここらで注意すべき点も挙げておきたい。
ホロスコープで診て、枝野さんにある注意点は、“油断”ですね。
来年のホロスコープを見てみましょう。ここでは2018年1月25日を挙げていますが、枝野さんの金星♀と現行の土星♄が180度凶角を形成している。星はおおよそ1年をかけて、逆行もしながら10度ほどを進むので、影響期間は1年ほどとなる。つまり2018年の間はずっと金星と土星の凶角180度が形成されているということだ。
枝8金星は快楽、趣味、恋愛。土星は吉角ならば、真面目、堅実、計画性などを意味するが、金星との凶角の場合は、堅実でなくなるという意味になる。つまり快楽に対して、抑制が効かなくなる。私はこの金星と土星の凶角を“快楽ざる”星と呼んでいる。

仕事が彼の快楽ならば、ワークホリックになることでしょう。これならば、政治活動に頑張ってもらえるので問題が無いのですが、快楽が女性ですと、心に隙ができて、アバンチュールをしやすい時期となる。不倫などですね。私は、落としたい異性がいる場合は、相手がこの快楽ざる星の時を狙いなさいとアドバイスしているくらいでして。

枝野さんは、政敵が党の内外にいるだろうから、ハニートラップにはご用心。

キロンと火星

星占いの本やネットに載っている説の中には、当たっているものもあれば、そうでないものも多くある。書いている人は、星のイメージから、連想しているんでしょうけど、実際にはほとんどそんな現象は起こっていない、もしくは今の時代ではほとんど起こらない現象だったりする。

で、星占いを勉強するに当たっては、何が必要かというと、実際に書かれていることが当たっているかどうかを確かめる必要があるということ。自分なりにね。
たいていは、その説をまず自分に当てはめてみる。そもそも自分に当てはまっていないものは、信用できないし、それを他人の鑑定に使用することはまずできないですわな。

まず自分に当てはめてみて、それで当たっていたら、今度は家族や友人などに当てはまっているか、実際にフィールドワークして、“どのくらいの確立でその説、理論が使い物になるか”を見極めていくと。よく当たるものもあれば、ほとんど当てはまらない、全く当たらないものもある。

となると、そりゃ、まずはよく当たるものを知りたくなる。
で、私が実際に鑑定していてね、結構、よく当たると思われるものの1つが、火星とキロン(Chiron)の0度アスペクトなんですよ。重なっているということ。このキロンは小惑星で、といっても、彗星という面も持っている星で、発見されたのが1977年。だから、昭和の古い星占いの本にはまだ登場しなかったりする。そもそも歴史が浅いから、星占い上のデータが少ないのですよ。ホロスコープ上のマークとしては、kとoと縦に重ねたようなもの。言い方は変だけど、○の上にアンテナが乗っているような形。
最初の頃は“傷ついた”星とも言われ、今は“補完する”星とも言われている。補完するとは、補うという意味。たぶん、最初に欧米の西洋占星術師がその意味を語ったのだけれど、それがちゃんと翻訳されず、何となく“傷ついた”という言葉になって、日本に入ってきたのではないかな。そのうちにちょっと違うなぁという感じで、“補完”“補いたがる”のような日本語訳に置き換えられていったのではないかと予想がつくんですけどね。
しかし、本やネットの解釈を読んでいると、その“傷ついた”というイメージがどんどん一人歩きしているようにも見える。実際、私も最初の頃は、鑑定の時、“傷ついた”のイメージに引っ張られて、相手の言っていることとちぐはぐになり、上手く鑑定に使えなかったですね。
傷ついた=コンプレックス のように書かれていることが多いけれど、鑑定してみると、どちらかと言えば、“補いたがる”というニュアンスの方がピタッとくるような気がするのですよ。だから、最近は“補完”という言葉になってきたのかなという気もする。

で、生まれた時のホロスコープで、火星♂にキロンが重なっていると、どんな現象として現れるかと言うと、ジムに通っている人の確立がかなり高い。ジムというのは、身体を鍛えるジムのことですよ。私の鑑定の経験では、80%ぐらいかな。あくまで私見だけど、星占いの説の中ではかなり高い方だと思う。
“火星×キロン=ジムに通っている” で覚えてみましょう。 
鑑定してみて、もし、その人の火星にキロンが重なっていれば、
「ジムに通っていませんか? もしくは、サプリメントをよく飲まれているとか。」
というふうに尋ねてみる。
ジムに通っている、通っていた可能性が80%で、サプリメントを飲んでいる可能性もかなり高く、両方合わせると90%ぐらいになるんじゃないかな。
先日鑑定した女性は、その夫のホロスコープの火星にキロンが重なっていた。だから、私の経験則通りに“旦那さんはジムに通っていませんか?”と訊いたら、やっぱり通っていた。で、娘さんのホロスコープを見たら、また火星にキロンが重なっていた。さすがに2度は早々当たらないだろうと思っていたが、その娘さんは腹筋オタクだった。あのテレビのCMでやっていた腹筋の鍛える器具を使っているそうで。

ジムに通っている人を想像してもらえれば分かるのだが、実際、私なんかよりも鍛えられたいい身体をしている。少し前の星占いのキロンの説明では、キロンは傷ついているので、火星(肉体、健康も意味する)にキロンが重なると、持病持ち、身体が不自由な人と説明されていたりしたが、実際には、ほとんどそんな人に会わない。むしろ、マッチョだったりする。
ちなみに、ジムとは限らない。地方の人の場合、ジムの環境が無かったりするので、“職場まで5kmを自転車で通っています。”という女性もいた。その人の場合は、車も持っているが、雨の日にしか、車で通勤することはないと言っていた。
健康に気にしているのは、これは肉体にコンプレックスを持っているからだとも想像できるが・・・、鑑定して、相手の話を聞いてみると、“コンプレックス”というマイナスな印象を持つ言葉をわざわざ使う必要はないように思えてくる。むしろ体を鍛えることをただ欲しているようなのだ。十分に健康だ。だけど、もっと鍛えたい、補いたいという欲求を持ってしまうのが、火星×キロンなのだろう。

キロンはどうも、“十分に持っていたとしても、尚も欲しくなる性質”と言えるんじゃないかな。
星と重なると、その星の性質に対して、もっと欲しくなる、飢えるというものになると。

例えば

水星☿×キロン は、かなりの読書家だったり、バックパッカー経験を持っていたりする。好奇心が強く、情報や知性がもっと欲しいとなるのだろう。

金星♀×キロン は、服やアクセサリーを多く持っていたり、部屋中に靴箱が溢れていたりする。美や快楽を求める欲求が強いのだ。実際、アクセサリー作家になっていたりする人も多い。

木星♃×キロン は、たとえ裕福であっても、お金への欲求が強かったりする。もっと欲しくなるという意味。木星♃×キロンの有名人としては、トランプ大統領ですね。

土星♄×キロン は、自分から責任、役割を背負い込む人です。“それは私に任せて下さい。それも、私がやります。”といった具合です。

太陽☉×キロン は、何に対しても、不足感を感じる人となりますね。だから、一見すると努力家だったりすることがあります。

月×キロン は、淋しがり屋ですね。心に飢えているという意味で。スピリチャル系の言い方をすれば、“ソウルメイトを求める人”となるでしょう。

まぁ、上の6つも結構当たるものですね。火星×キロンほどではないけれど、“その通りです”と言われることが確立が高いから、こちらも安心して言いやすいものです。

他にも、天王星×キロン(個性を求める人)、海王星×キロン(夢や感性を求める人)、冥王星×キロン(権力、破壊を求める人)というものありますが、ここまで来ると、そこそこしか当たらなくなりますね。
そもそも、天王星×キロンの人に、“あなたは個性を求めていたり、個性に飢えている人ですよね?”という質問を投げかけても、相手にとっては“???”だったりする。そんな気もするけど、どうなんでしょ、みたいな。リアクションが良くないのですよ。

上に書いたものは、キロンと0度で重なっている場合を書いたけど、説明してある本やネットによっては、180度でも同じような効果があると書いてあったりするが、実際には、当てはまる確率は半分以下になっていると思う。

MCにキロンが重なると、働きたがらないという説もある。これは働きたがらない人の都合の良いいい訳になっているかもしれせんが、当たっていないでしょうね。だって、私はMCキロンの人でも、創業社長としてバリバリ活躍している人を何人も見てきていますから。とある大手有料占いサイト制作会社の社長さんもMCキロンでしたよ。

星占いの説の中には、よく当たるものと、ほどほど当たるものと、まったく当てにできないものがあるということですけどね。で、星占いを披露する場合、やっぱり最初から当てていきたい訳ですよ。漫才、落語と同じで、頭の“つかみ”が大事なんですよ。始めから、外してばかりいると、お客さんにしろ、友人にしろ、“この星占い師、当たるのかしら?”なんて思われてしまい、話すことを信じてもらえなくなる。
だから、私なんぞは、経験的に当たりやすいものの順に話していくのですよね。

例えば、ハウスで言うなら、

木星が8室にあったら、遺産をもらいやすい人。
木星が12室にあったら、サイドビジネス、副業などで稼ぎやすい人。
土星が8室にあったら、会社、お墓や苗字を受け継いだり、親の老後の世話をする可能性の高い人。
金星が10室にあったら、人から趣味のような仕事だね、って言われるような職に就いている人。
太陽が12室にあったら、秘密主義者。もう一つの顔を持っていたりする人。
土星か海王星が11室にあったら、引っ込み思案、人見知りする人。

他にもあるけれど、この辺りが当たりやすいものですね。
で、これらで、ハウスはよく当たるじゃんと思って、他のハウスのも診ると、ほとんど当たらなかったりするものが結構ある。当たっているかどうかは、相手のリアクションを見ていれば、まぁ、分かりますよ。

さらに、中には当たっているか、当たっていないのか分からないものもある。星占いの説明の中には、

土星が5室にあったら、子育てで苦労する人。

というのもある。
だってさ、子育てで苦労しなかった人って、いないんじゃない? みんな苦労するでしょう。どの程度かということになるだろうけど・・・かなり苦労する人と言われても・・・その境目は?みたいな。
逆に言えば、これを言えば、当たるということでしょう。子育てしている人みんなに当てはまるんですから。

西洋占星術を学ぼうと、本などを買うと、その内容が均一にすべて正しいことが書いてあるように思えてくる。それは、他の一般書籍の内容がおおよそ全体的に正しいことが書かれているからであって・・・。資格取得のための学習書とか、パソコンの扱い方の本とか、新しい車のカタログ誌、旅行ガイドブックとかね。
本に書かれていることは正しいという、その先入観で、西洋占星術の学習の本を読むと、間違えるわけです。よく当たるものも、そこそこ当たるものも、ほとんど当たらないものも並列で書かれていて、同じように正しいと思って、覚えてしまう。しかし、実際に鑑定してみると、当たるレベルが玉石混合であることに気づくわけですよ。
本当は、説ごとにどの程度当たっているのか、☆の数で示してあったりするといいんだけどね。
でもそうじゃないから、西洋占星術の星占い師には実際に鑑定する経験値が重要となってくる。つまり、自分で見極めるしかないということですよ。

星占い師の仕事は、鑑定を依頼してきた人の悩みを聞いて、その人の問題解決の手助けをすること。
言ってみれば、カウンセリングのようなものだけど、そもそも占いそのものが当たっていないと信頼されず、悩みを打ち明けてはもらえない。現実には、悩みを誰かに聞いてもらうだけですっきりするお客さんも中にはいるが、それは、心理学の知識をもったカウンセラーに任せるとして・・・星占い師は、本人の性質、過去、未来を見通せないと、悩みの解決の手助けができない。
となると、星占い師は、よく当たる説を揃えておく必要があるわけで・・・だから、私は、自分がよく当たると思われるものしか、実際の鑑定では使用しない。

例えば、新型の機関銃が開発されたとして、テストもされていない機関銃を持って、IS掃討作戦に行けと言われても、困るのだ。砂漠の熱と砂で暴発するかもしれない機関銃で、実戦で戦うことは怖くてできない。
同様に、鑑定される方も、当たるのか当たらないのか分からない占いで、転職の時期や結婚相手との相性という人生の大事な場面のアドバイスをされてもね、困るわけですよ。当たるかどうか分からない占いなんかで占われてもね。
占う方がね、実戦に使えるかどうか、ある程度、自分で確認してからでなきゃ、使っちゃ、ダメということですよ。西洋占星術の本やネットをまるっと信じちゃ、ダメですよ。あくまで参考程度にすると。

でも、まぁ、とりあえず、自分の星占いが当たることを“まずは”相手に認めてもらわなきゃならない。最初に確実なパンチを打っていきたいわけですよ。
相手のホロスコープを見て、もし火星とキロンが重なっていたら(この確率は36人に1人)、
「ジム通いか、サプリメント飲みをしていませんか?」
と尋ねてみて下さい。

よく当たるので、“え、そんなことまで分かるんですか”といいスタートを切ることが、たぶんできるんじゃないかな。

旅する 4月

1年半ほど、連絡が途絶えていたYくんからメールが届いて、飲むことになった。
場所は六本木の居酒屋だ。私は、場所はどこでも良かったのだが、私とYくんの住んでいるところの中間ぐらいが六本木だったから、その辺りにした。
Yくんが事前にスマホで店を探し、予約をしてくれたのだが、3,000円飲み放題で、しかも個室が予約できたという。そんな安いお店があるのかと思い、怪しんだが、それはそれで面白そうなので、期待もした。時間が早めで、ハッピーアワーだったからかもしれない。若い人はネットを駆使して、行ったことの無いお店でもいろいろ探すものだ。
場所は六本木の交差点のすぐ近くだった。
平日の夕方だから、店に着いても、他にお客はいなかった。
まだ5時前だった。ほんのりとまだ外は明るかった。お店の開店まで10分ほどあったが、店の中に入れた。全体的に黒色の色調のお店だった。
入ってすぐのところに立っていた若い女性スタッフさんに、Yくんの予約の旨を伝えると、私の声が聞こえたのか、少し奥にある小さな扉が開いて、Yくんが手を振ってきた。相変わらずにやけた笑顔だ。暗くて見えにくいが、少し陽に焼けているようだ。
小さな扉は・・・スライドドアといった方がいいかな。がらがらと音を立てる戸だった。
部屋の広さは、押入れほどだった。1年半ぶりだったのに、“元気にしていたー?”といった挨拶も無く、まず部屋の話の方が十分に盛り上がってしまった。文句ではなく、面白かったので笑えた。
既にYくんは座っていて、私が入ろうとすると、片一方の脚の上に載せていたもう片一方の脚を、身体をねじらせながら降ろした。お尻をくねくねと動かして、席の奥へずれていってくれた。テーブルの下にベンチ椅子がもぐりこんでいて、膝を立てて立つことができなかった。L字型の席だった。奥へ行く途中、Yくんはお尻を歪めて、直角に曲がっていき・・・。私もテーブルに腕をかけ、膝を曲げたまま、横向きにお尻で進んでいった。

東京って、すげぇな。六本木って、やっぱり、都会の真ん中だよな。

Yくんは美容師で、名古屋出身だ。3年前ほどに東京へやってきた。
腕は良く、名古屋にいた頃には、美容師のコンクールでの優勝を目指して、深夜まで練習に励んでいたのだが、残念ながら準優勝になってしまった。優勝をしていれば、パリへの留学ができたのだった。
パリへの夢は大かった分、それは深い失望に変わってしまった。彼はあまりに頑張り過ぎたのか、燃え尽きてしまって、名古屋を去ることにした。
その名古屋を立つ日の午前中に私は鑑定をした。それがYくんとの出会いだった。そして、鑑定が終わったお昼に彼は、バイクで東京へ向かった。ぶらぶらと駅の駐車場まで一緒に歩いていき、彼の背中を見送った。5月の新緑の季節だった。地下の駐車場からど太いエンジン音を立てて坂を上っていって、駐車料金の機械にお札を入れた後、バーがさっと上がって。逆光の中の彼がまぶしかったな。

意外だったのが、偶然というか、私も縁あって、彼より数か月遅れて、東京で鑑定するようになった。
Yくんとは東京でも会い、鑑定をした。というか、彼は星占いを教えて欲しいというので、個人レッスンを数回行った。Yくんは美容師だけれども、姿だけでなく、心の面でも自信を付けさせられる人間になりたい。そんなサービスをしたいということだった。
まぁ、私も彼に髪を切ってもらいに行ったりして・・・前は横浜のお店で働いていたこともあって、電車とバスを乗り継いで行って、
彼が雇われていた美容室の席に座り、鏡に向かって、

「つぼぼさん、どうします?」
「まぁ、カッコ良くしてくれれば、何でもいいよ。」
「・・・カッコ良くできますが、毎朝、ちゃんとジェルとかやってくれます?」
「・・・自信はないけどね。まぁ、頑張るよ。」

という具合で・・・彼はふふっとにやけた笑みを浮かべて・・・切ってもらった。

今、テレビ番組で、平日の午後とか、土曜日の午前中に、素人さんが、服装のプロにファッションコーディネイトをチェックしてもらって、Before、Afterでどんだけカッコよくなったかを見せるコーナーがある。
カッコよくなったお母さんや、お父さんがスポットライトを浴びながら登場し、家族が“うわ~っ”と微笑ましく驚くというお決まりの展開だ。
私もそんな感じだった。

私もおお~っと、カッコいい髪型にしてもらったが、翌日には再現不能だった。

で、1年半前にも星占いの個人レッスンをした以来、音沙汰が無くなってしまっていた。

彼はどこに行っていたかというと・・・海の上にいた。
世界を周遊する客船付きの美容師になっていた。彼はその仕事のオファーが来た時、10分で返事をしたそうだ。星占いのできる美容師を目指していたが、心が奪われてしまって・・・決めるのにそれほど時間はかからなかったそうだ。
日給制で、収入は良いわけではないが、夜の6時にはきちんと仕事が終わる。
船の上では衛星回線でインターネットをして過ごしたそうだ。つまりかなり回線料が高額ということで、ネットには多くは繋がなかったそうだ。ただ、ホロスコープだけは他人のも含め、1日に何度も見ていたという。いろんな都市に寄るとはいえ、海の上にいる方が多い。テレビもない、ネットもない。
東京では見られない満天の星空を、退屈するほど眺めたことだろう。
そんな1年半の船旅で、Yくんは地球を2周した。

私は彼がそんな仕事をしているなんて全く知らなかった。
Yくんからメールが久々にあった。彼はショートメールばかり使うのだが・・・送り主の名前が無い。文中にも名前を書いてこない。メールの内容もぶっきらぼうで、だが、そんな人間は彼しかしないので、1年半ぶりでもすぐにYくんと分かった。

いくら居酒屋の個室が流行りとは言え、都心の地価が高いとは言え、L字型で1畳半ほどの広さで部屋を作ってしまうなんて、世界広しと言えども、東京ぐらいなものだろう。
背中には一応、水槽があって、青い光の中を熱帯魚がゆらゆらと泳いでいた。
コースの料理が運ばれてくるが、置き場に困る。手をまっすぐに伸ばせば、正面の壁に手が届いてしまう。それほどテーブルは狭い。そこにカセットコンロの鍋ものが来たりした。

私は、彼の旅の話を聞きたかった。アストロ・カート・グラフィという緯度経度によって運気が変わるかどうかを検証したかったのだ。鑑定や講座で、今までもいろんな人から話を聞いて、結構当たるなぁとは思っていたが、これほど多くの地域を周っていれば、より確認できるチャンスだと思った。

Yくんが印象的な場所だったというのは、キューバのハバナだったそうだ。
実際、彼のホロスコープで、ハバナの緯度経度を入れてみると、MCに火星が来て、交遊関係の11室に太陽が来た。Yくんが男性的にいられて、友人とも楽しくいられるところだ。
でも、彼の船が停泊したのは、どの街でも2,3日だそうだから、友人ができたかどうか。まぁ、いい男だからモテてはいたろう。

日本がいくら格差だの、何だのといっても、キューバに比べれば、全然マシ。
市場で売っている野菜とか魚とか、むちゃくちゃですよ。ぶらぶらしてるおっさんはいっぱいるし。

彼はキューバが良くない場所だと話すが、表情を見ていると、もっとそこに居たかったと言ってるように聞こえた。

その他にもいろんな場所の話を聞いた。アイスランドでオーロラを見たとか、バングラディッシュのご飯は汗臭かったとか。ブラジル、スペイン、エジプト・・・まぁ、あることない事、いろいろだ。
あまりに場所が多くて、そのくせ、滞在期間が数日なので、とてもアストロ・カート・グラフィの検証とはならなかった。まぁ、話が楽しかったから、いいや。
それだけいろんな場所に行っていて、時間がたっぷりあれば、普通ならブログかインスタに載せるところであるが、彼はSNSの類はとっくに止めていた。

Yくんは今、29歳だ。
このぐらいの若者でも、常にネットで人と繋がっていることが心地良いとは思っていない人もいるものなのだな。
調子の良い時はいい。でも、人生には波があるから、悪い時というか、人に見られたくない、会いたくない時だってある。
彼がSNSを止めていたのが、そんな理由からかどうかは分からないが。

船の上から毎日のように海を眺め、一人、言葉の通じない国を散歩し、口に合わない料理を食べて、
そういった経験を自分に一人の中に仕舞い込んで、熟成させていったのだろう。
世界を2周もすれば、ちょっとやそっとの出来事では人に伝えたいという気持ちは湧かなくなるのだろうし。

私らは、薄暗い照明の下、身動きもままならない1畳半ほどの部屋で、安い日本酒を飲みながら、海の匂いと世界の街と星占いの話をした。

Yくんは、4月から中国で仕事をするそうだ。だからもう今は中国にいる。
そして8月から再び船に乗る。
地球3週目の旅だ。


3月の連休には、もう一人、20代後半の女性を名古屋で鑑定した。
彼女は、オーストラリアのワーキングホリデーで働いていたのだが、今度は東欧の国へ行くらしい。
もう移住は決まっていた。
ただ、“確認”のために日本に寄ったついでに、私に鑑定を依頼されたのだ。

オーストラリアは、大きな四国のような形をしている。
その真ん中あたりは、砂漠だ。オレンジ色の巨大な岩、エアーズロックなんかが鎮座していたりする。
私はオーストラリアには何度も行ってるので、だいたい知っているのだが・・・日本人はたいていゴールドコーストとか、シドニーとか、海辺近くの都市に住みたがるのだがね。
アメリカもそうだが、街の名前にスプリングス(泉)と付いているというのは、周囲は砂漠だらけだったりする。
彼女はそんな赤く乾いた地域のホテルで働いていた。

3日間だけ、日本に寄った。
彼女は日本人だ。
けれども、日本には居場所が無いという。
そして彼女が行こうとしている東欧の国でホロスコープを作ってみると、MCに土星が掛かっている場所であった。これもアストロ・カート・グラフィという手法だ。
MC土星の場所は、肩書は付くが、責任や役割、重圧が掛かってくるところとなる。
彼女は昔からその場所が気になっていたから選んだそうなのだが・・・鑑定は当たっていたようだ。その国のビザを得るためには、ビジネスを行なわなければならない。だから、彼女はとりあえず事業者として申請している。言ってみれば、経営者だ。肩書きは付いてくる。
ただ、MC土星という場所は、やる事が多くなるのであまりお薦めしない場所なのだが・・・

私はふわふわと生きてきて、どこにも留まることができずにいたんです。
家族との関係にもいろいろ事情があって、日本に居られない。
だから、自分がしっかりしなければならない場所ぐらいがちょうどいいんです。

キャリアケースと大きなバックを持ち歩いていた。
私と会う前の日も、次の日も故郷の街に帰ることはない。
日本語フォントの入ったスマホを持っていないという。このコもSNSの類はしないのだろう。

この女性も、4月にはすでに日本にいない。


上の若い2人には“行きたい場所”は、特に無いのだろう。

有ったかもしれないが、分からなくなってしまった。

行きたい場所が分からないから、旅しているんだよ、ってね。

まぁ、多かれ少なかれ・・・みんな、そんなもんだよねぇ。



livedoor プロフィール