対面鑑定をやっていると、恋愛の相談は多いのよね。当たり前かな。


ある六本木にあるカフェの、一番片隅の席。2階の席で、前面ガラス張りのお店でね、夕暮れ時の斜めの陽が差し込んでいたって感じ。

鑑定依頼にやってきた30代の女性。白を基調としたコーディネートが、とても品の良さを表していたのよね。

で、この品の良い女性の悩みが・・・どうしても結婚に踏み切れないということだったのよ。

8年前から付き合い出し、3年前にプロポーズをされたが、まだ答えていないんだって。結構、稼ぎのいい男性らしく、婚約指輪は数百万円もするものだったそうよ。羨ましいわね。お付き合いも8年も続くと、周囲も安心して、もうすでに家族ぐるみになっているとか。


なぜ、結婚に踏み切れないかというと、どうしてもこの相手に“ときめかない”んだってさ。

まるで親子、母子のような感じに思えてくる・・・そうな。あらあら。


そこで、私は2人の相性鑑定をしたのよ。相性鑑定は、2重円(ダブルチャート)のホロスコープ図で、内側に自分、外側に相性を鑑定したい人の生年月日を入れる。

でね、この依頼者と婚約者には、面白い星並びがあったよ。

2人なので、金星と土星は図上には2つずつある。その金星と土星のペアがそれぞれ吉角120度と60度を形成している。つまり1つの金星×土星のアスペクトが120度。もう一方の金星×土星が60度なのよ。


快楽や愛を司る金星と、抑制や堅実を意味する土星が吉角の場合、落ち着きなどを求める傾向が出てくる。

これは言ってみれば、名古屋のホロスコープ講座で名付けられた“エロ星”の逆の作用なのよ。エロ星とは、官能のアスペクト、金星と火星によるもので、興奮を求める肉食系、男女の本能的なSEXの相性などが出てしまう。簡単に言えば、スケベな星なのよ。

だけどね、金星と土星が吉角になると、癒し系、伝統的なもの、品のあるものに伴うような、心の安らぎが出てくるのよ。

恋愛というものが、胸がドキドキして、顔を真っ赤にするようなものだとすると、それとは全く逆の・・・、極端に例えるならば、縁側でおじいさんとおばあさんがお茶を飲みながら、流れる雲を眺めているような感じかしら。


この相談者は、どうしても結婚に対して気分が乗らないので、妹さんに相談した時、「8年も付き合えば、ときめきが無くなって当然よ」と言われたんだって。ごもっともですね。

しかし、この相談者の“ときめかない”は、普通の倦怠期のときめかないとはレベルが違うのよ。関心の無くなった男女の“ときめかない”がときめき0ポイントだとすると、金星×土星が2ペアで吉角アスペクトを組まれると、その“ときめきはマイナス80ポイントぐらいになってしまうのよね。凍ってしまいそうだわね。早い話、かなりときめかないのよ。

でも、普通の会話で“ときめかないよ”と相談した場合、数値化されないので、皆は0ポイントという前提で話されてしまう。“そんなの、普通のことよ”と受け取られてしまうのよね。悲しいかな、その“ときめかない”は、普通の会話では相手に伝えることができないのよ。理解されないってこと。


エロ星、つまりエッチな気分になる金星と火星がアスペクトの作用が出てくる相手が星の配置で限られるように、この“ときめかない”金星と土星の吉角アスペクトも、その男女の組み合わせにしか現れないし、感じられない。エロ星スイッチと同じく、この男性が、すべての女性誰に対しても、“ときめかない”スイッチを入れてしまうわけではないので、その男性が官能的魅力(セクシー)不足というわけではない。

この相談者に限って、そういう関係になってしまうのよね。

“ときめかない”スイッチが入るというか、ときめきスイッチがOFFになるというか。


彼女いわく、子供と付き合っているような感じだと。

まるで母子のような落ち着きがあるというのよね。

そこには、男女の野性的な、官能的な高揚感は無い。


他にも、長く付き合った男性に「恋人というより、友人みたい」と言われて、別れることになった女性がいたのだけれど、そのカップルにも、この“ときめかない星”があったわね。


でも、この金星×土星の吉角アスペクトの“ときめかない星”が恋愛につながらないかというと、そうでもないのよ。


あるバツイチの女性を鑑定させてもらった時、新たに婚約している相手との相性に、この“ときめかない星”だったのよ。

私はあれ?っと思い、「この人にはときめかないでしょう?」と問うと、相談者の女性は、「もうときめきなんて要らないです」ですって。

聞けば、前の夫はDVをしていたという。男性と暮らすことに疲れていたのかもしれないわね。そんな中で、出会った今の人と一緒にいることで、心の傷が癒えていったと。


上にも書いたけど、金星×土星の吉角アスペクトは、癒しや和みを意味している。陶芸やクラシック音楽、大自然を満喫すること、色で言えばアースカラーなどがこの類いに入るんだけど、異性に“癒し”を求めていれば、この“ときめかない星”は恋愛として成立するのよ。

こっちの方がある意味、大人のラブかもしれないわね。


そもそも男性は、結構多くの人が結婚に“ときめき”より、家庭的なリラックス感を求めていたりする。だから、この金星×土星吉角の“ときめかない星”の相手の方が婚約者として、ふさわしい人だと感じる可能性もあるのよね。

と考えれば、最初の相談者の婚約者(男性)が3年間も結婚の返事を待っていても不思議じゃないわね。これも、“ ラブ ” なのよ。

もちろん、女性の中にも、最初から恋愛にときめきより、癒しを求める人だっているでしょうしね。

ラブはいろんな形があっていいんじゃない。


恋愛となるものの星のアスペクトで、最も知られているのは、金星と木星の吉角。愛情が拡大するという意味で、普通にラブラブでいられる星並びね。

西洋占星術の基本だわね。

金星と火星のエロ星は、官能的な関係を生み出していく。吉角(ソフトアスペクト)にしろ、凶角(ハードアスペクト)にしろ、エッチな気分にさせるものなのよ。ハードでも問題は無いのかという質問はあるけど、セックスのソフトとハードと、どっちがいいかは好みの問題じゃん。

そして、この金星と土星の吉角の癒し系恋愛。

その他、オーブ(許容角度)が狭く、強いスピリチャル星(海王星×冥王星のアスペクト)同士のカップルは、言葉が無くても通じてしまうので、電話しようと思ったら、向こうから掛かってきたなんてことがよくあったりする。また偶然の出会いが重なったりするので、“赤い糸で結ばれている”と勘違い?をしてしまってカップルになっていたりする。もちろん、これも相性が良い。

他にもあるけど、そんなわけで、恋愛のパターンっていろいろなのよ。

だから、一点に、美男美女に集中すること無く、これほど多くの男と女が夫婦としてなんとなく結ばれていくのよね。たぶん。



で、気になってくるであろうことが、・・・

金星と土星が“凶角”になると、どうなるか?

凶角とは、180度、90度などである。


凶角になると、土星、木星などは、タロットカードでいうところの“逆位置”的な意味になってしまうこともあるのよ。

土星の堅実、計画性は、その逆の意味になり、“堅実性が無い、計画性が無い”となってしまうのよね。


つまり金星×土星の凶角は、“快楽に対して計画性が無い、堅実性が無い”となる。自分が楽しいと思えることに対し、甘くなってしまい、ブレーキが効かなくなってしまう。タガが外れてしまうのよね。私はこれを“ 快楽ざる星 ”と呼んでいる。ざるとは、ざるそばの器のざるのことである。溜めようとしても、どんどん抜けていく感じ。

ブレーキ、抑制が効かない姿は、どんどん進んで行ってしまうということでもある。

つまり、逆の視点から見れば、快楽ざる星は、快楽に対してかなり積極的であるということなのよ。

この星並びをシングルチャート、つまり生まれつき持っている人は、快楽に対して、甘い人間である。まあ、自分に甘いってことなのよね。なにかと自分にご褒美をあげたりしてね。

その快楽の対象が、スウィーツだったりすると、痩せられなくて困っていたりする。男性でバイクが趣味だったりすると、ハーレーダビットソンを衝動買いしたり、釣りが趣味だと、高価なルアーを買ったり・・・。でも、一番手をつけられないのが、男の人で、快楽が“女”の場合ね。女癖が悪くなってしまうのだけれど、女を囲うにはお金が掛かるから、稼ぎのいい男でないとできないのだけれどね。

これまで、夫の女癖が悪くて困っている女性の相談を何度か受けたけど、そのうちのいくつかは、この金星と土星の凶角90度、180度を持つ男性だったわね。しかも医者が多かったかな。


これは、ダブルチャートの時期の鑑定でも同じことが言えるのよ。

狙っている男の金星の凶角位置に、現行の土星がくる時、もしくは、男の土星の凶角位置に、現行の金星がやってくる時。この時は、その男は快楽に対してタガが外れて、甘くなる、つまり浮気をしやすくなるのよ。フランス人風にゆる~く言うと、アバンチュールってやつかしら。

金星×土星の凶角の時期は、別に浮気でなくても、普通に飲み会などでも、かなり盛り上がる。子供のように遊びに夢中になってしまうのよ。そのため、遅刻しそうになったりするくらい。

実際、私、不倫している女性に、相手の男性がいつ不倫を始めたかを尋ねて、その時の星並びを見たら、金星×土星の凶角だったなんてことはよくあるのよ。普段、真面目で硬い男性でも、ついつい・・・って感じなのよね。

だから実は狙い目なのよ。

もしあなたが狙っている男性の生年月日を知っているのなら、その男性の金星に現行の土星が凶角位置、もしくは、その男性の土星に現行の金星が凶角位置になる時を攻めていけば、・・・脇が甘くなっているのよね。


エロ星の時、つまりその男性の金星に現行の火星が吉角もしくは凶角、その男性の火星に現行の金星が吉角もしくは凶角の時も狙いだけど、この時は相手が恋に燃え上がりやすいという意味ね。この時は別の形、つまり正攻法、正面突破、正々堂々と攻める時には、有効。


快楽ざる星の時は、相手が油断をしたり、隙を見せたり、つい気が緩んだり・・・、そんな感じで、罠を仕掛けるには良い時期なのよ。


相性占いで、金星と土星が凶角の場合も、やっぱり快楽に対して、ざるのような関係になってしまうのよね。

金星と土星に関わらず、金星同士の凶角もそう。つまり快楽が強く出過ぎて、害が出るということなんだけど、遊び過ぎでの害というのは、時間とお金の損失でしょ。

だから、遅刻したり、出費が多くなったりするのだけれど、・・・でも、この金星×土星、金星同士の凶角アスペクトが無い関係よりは、有った方がカップルはあった方がいいんじゃないかと考えているのよね。

だって、お金と時間は浪費するかもしれないけど、盛り上がりがあった方がいいものね。

盛り上がりやすい、それは同時に浮気しやすい相手でもあるということなんだけどね。


カップルでなくても、親子での相性に快楽ざる星ができると、テレビゲームが止まらなくなったり、お子ちゃま同士になってしまうんだよね。


最近鑑定した40代の女性で、不倫をされている人がいたんだけど、不倫の始まった時は、自分の金星の180度位置に現行の土星があった時で、不倫の相手は、自分の金星の180度位置に、相手の土星があったのよね。

まったく、不倫するには、最高のタイミングと、最高の相手だったというわけよ。


金星と土星による“ ときめかない星 ”と“ 快楽ざる星 ”。


なんともラブに深みを与えてくれる星なのよ。