「私は何をしたら、成功できますか?」

 

なんて質問をされたりすることがある。

 

西洋占星術では、その人の好きなこと、関心の高いこと、性格などは分かったりするので、向いている仕事、いわゆる“適性”“適職”のようなものは分かるんだけど・・・何をしたら成功するかなんていうのは分からないのよ。

 

そうなってくると、“成功”って何?となるんだけど、まぁ、シンプルに考えて、成功というのは、おそらく“ビックマネー”を手に入れることを指しているんでしょうね。でもね、収入というのは、向いている、向いていないとか、才能というものも関係しているでしょうけど、・・・実際、収入はその人の才能ではなく、実は社会的要因の方が大きかったりするのよね。

 

例えば、生まれた時の星並びで、水星☿と金星♀が重なっていると、コミュニケーション(水星)に、華がある(金星)として、私は“おしゃべり星”と呼んでいる。

志村けん(1950220)、明石家さんま(195571)、江頭2:50(196571)、りゅうちぇる(1995929)(敬称略です。すみません。)は、このおしゃべり星を持っている。おしゃべり星を上手に仕事に活かして、収入に結び付けている人たちでしょう。

で、最初のお二人は億万長者だろうし、一般的に見れば、かなりの高所得者である。いわゆる成功者でしょう。

 

でね、よくよく考えてみる。

 

西洋占星術は2500年以上の歴史があるのだけれど、その歴史を振り返ってみて、おしゃべりや賑やかすのが上手という性質を活かして、かなり上位の高額所得者になれたのは、昭和以降の出来事だと思うのよ。

だってさ、人を賑やかにしてお金をもらえるっていうのは、芸人という仕事だろうけど、

江戸時代だったら、どのくらいの収入が得られたかしらね? さらに言えば、鎌倉時代だったら?

少なくとも、今の社会のように、高額所得者になることや社会的地位を持つことは不可能だったでしょう。

これは時代だけに言えることじゃなくて、地域でも言えるわよね。例えば、ブータン、ペルー、ミクロネシアといった国の田舎で生きていたら、どうかしら?とも考えれられるのよね。まぁ、ただのおしゃべり、面白い人として扱われておしまいかしらね。

まったく収入につながないことだって、ありうるわよね。

 

つまりね、収入は、その人の才能がお金を引き寄せるのはなく、社会がその才能を必要として、どれだけ報酬を与えるかという方にかかっているのよ。

 

たとえ才能があっても、その仕事に向いていても、その人の住んでいる社会環境の方が、より大きく影響されるということよ。

 

もっと顕著に見られるのは、音楽業界でしょうね。

大企業の社長より、売れっ子作曲家、作詞家の方が突出して収入を得るということがあるでしょ。こんなの現代の先進国だけで起こる現象よね。その社会においてもトップクラスの所得を得るミュージシャンが現れるなんて、人類の歴史上を見ても、20世紀後半ぐらいからかしらね。

 

何をすれば、成功できるかという質問は、あなたの才能の中で、現在の社会が最も多く報酬を出してくれそうなものを選ぶというのが答えとなるかしらね。そう考えるとさ、・・・無いかもしれないけど。

 

じゃ、仕事に何を求めるのか。何が得られるのか。

 

で、今回は、星占いをしていると、相談の上位にくる“働く”ということについて考えていくことにするわ。

で、転職をしたいなと考えている人、このブログを読んでいる人でも多くいらっしゃることでしょう。

まずはね、“仕事”そのものについて考えてもらいたい。頭の中で整理してもらいたいのよ。

 

少し前に「働き方の哲学」(村山昇 ディスカヴァー・トゥエンティワン)という本を読んだのね。かなり売れた本ですよ。図、グラフ、イラストを多く用いて、いろんな視点からとても分かりやすく“働く”ということについて解説してあってね。この本の中でも私が印象的なものの1つとして、一つの逸話が出ていたのよ。

 

中世のヨーロッパで、男たちがある建築現場でレンガ積みをしていた。

その男たちに“何をしているのか?”と問うと・・・

 

一人目の男性は、「レンガを積んでいるのさ」。

二人目の男性は、「お金を稼いでいるのさ」。

三人目の男性は、「歴史に残る大聖堂を作っているのさ」と答えた、と。

 

これは、仕事や労働に対して、3つの視点があることを示している。

一人目は仕事を、毎日の作業として捉えている。

二人目は、収入を得る手段として捉えている。

三人目は、社会への貢献、夢、理想として捉えている。

 

で、ここで、あなたの普段の仕事している時の姿を思い浮かべて頂き、同じ質問をしたい。

“あなたは何をしているのですか?”

 

で、その答えはどれに当てはまりますか? ①毎日の作業 ②お金を稼ぐこと ③社会への貢献

 

で、この本によれば、

①毎日の作業として捉えて仕事していれば、現状維持になりやすい。

②収入を意識すれば、“もっと稼ごう”という考えが湧くので、効率を良くしようと改善したりする。

③社会への貢献やその仕事に対する夢、将来性を持つことが、充実感、方向性を与え、その働く人の可能性を広げるという。

 

ただ、この「働き方の哲学」では、他にも働くということについて多く項目を使って、多面的に考えていてね。でも私は、この話を取り上げるだけなので、分かりやすくするため、私なりの解釈を付け加えさせてもらっていると思ってね。まぁ、3つの視点だけを都合よく拝借したとも言えるわね。

 

でね、このように仕事を3つのポイントで分けていくと、なんかやっぱり、③社会への貢献や夢、理想を持つべきだな、と思ってしまう。意識が高い系とも言えるかな。

 

でもね、私はできれば、3つとも満足できれば、幸せな仕事だと思うのよね。

この本では、“レンガ積み”が事例になっていたので、何となく、単調な“労働”、我慢して行う苦役というイメージになってしまうんだけど・・・確かにそういう仕事もあるでしょうね。

でもね、①作業そのものが好きな場合もあるのよね。

例えば、魚釣りが飽きないくらい好きな人が漁師さんになったら、単調な釣りという作業をしていても幸せな気分でいられるでしょう。電車が好きで仕方ない人が、電車の運転手になったら、その仕事に苦痛は無いでしょう。生理的にボルトを締めることが好きな人がいたら、ベルトコンベヤーの流れ作業で、ボルトを締めることも楽しくやれることでしょう。むしろ、やってみたら、作業そのものに楽しさを見い出すこともあるしね。

レンガ積みも、子供の頃のブロック遊びのように感じられる人は、楽しいことでしょうね。

これは結構、幸せなパターンだと思うんだけど・・・。

 

それでも、②お金を稼ぐこと、つまり収入が少なかったら、やっぱり転職を考えてしまう。

それどころか、世の中には、②収入のためだけに仕事を選んでいる人も多いんじゃないかしらね。

さらに、③社会的意義、夢、理想、将来性が無ければ、「このまま続けていていいのかしら?」という疑念も湧いてくる。

 

例えば、大企業で経理の仕事をしていて、毎日、他人が切ってきた領収書をひたすら朝から晩まで計算ソフトで処理している人は、どんな感じなのかしらね。これこそ、現代の“レンガ積み”かしら。

 

仕事の ①作業そのものが好きなことだったら、それはそれで幸せなわけですよ。

②お金を稼ぐことが満たされていて、高収入だったら、やっぱりそれはそれで幸せ。

でも、逆に③社会的意義、理想だけがあっても、満たされるかどうかは難しいわね。私の知り合いは、ホームレスの支援のNPOでボランティアとして働いているけど、なかなかね・・・むしろ、①、②が満たされている人より続けるのが難しいのではないかな。ここで“理想”という言葉も付け加えたのは、例えば、“将来、アイドルになる”という夢を持つような場合も入れたいからね。アイドルになりたいという気持ちだけで、毎日の下積みにどこまで耐えられるかしらね。下積みそのものが楽しいこともあるだろうけど・・・③が一番重要だとは、私は思えないわね。

 

つまりさ、①~③のどれかが満たされていないと、そこが仕事に対する不満になりやすいわけですよ。

 

今、転職を考えている人は、もう一度、①作業 ②収入 ③社会的意義・理想 の何が欠けているのか、見つめてみるといいわよ。

 

日本の社会の場合、さらに長時間労働による ④疲労度 といったものも入ってくるのよね。勤労時間が長く、帰りが遅くて、自分の時間どころか、睡眠時間すら無い。こうなると、①~③も大切だが、自分の心身も大切だからね。

日本人は、勤勉が美徳なのはいいが、今は、この美徳が害にもなりつつある。ついでに言うなら、職場の人間関係などの環境もこの④疲労度に入れたいわね。人間性に欠けた人が上司になっていると、どうしようもなく消耗するからね。

①~③と違い、これはマイナス要因だけどね。
 

で、仕事運をホロスコープ星占いで適性を鑑定する場合、1つの事例として、10ハウス金星♀というのがある。

10ハウスはキャリアや肩書、ステイタスなどを意味し、金星は趣味、快楽、レジャー、恋愛を意味するのよ。だから、10ハウスに金星がある人は、他人から見て、趣味のような仕事だったり、本人そのものが、仕事をしている感覚が無い仕事だったりするのよ。私が鑑定してきた中で見られた業種は、花屋、パン屋、獣医、イルカのトレーナー、アクセサリー作家、ピアノ調律師、消防士などね。

こんな話をすると、“10ハウス金星って、うらやましい”という声が聞かれるが、実は、上で言うところの②~④に関しては全く満足度が低いレベルだったりするのよ。

10ハウスの金星の人って・・・

例えば、お花屋さんて、女性なら、一度はやってみたいと思ったことのある仕事でしょう。

でも、実際にお花屋さんをやろうと現場を覗いてみたら、朝は早いし、重労働だし、スタッフの給料は安いし・・・普通の人なら、引っ込んでしまうような仕事環境なんだけど、10ハウス金星の人は、好きなことを仕事にすることを優先してしまうというだけのことなのよ。

だから②~④が犠牲になっている可能性があるわ。

 

こんなふうに仕事を①作業 ②収入 ③社会的意義・理想 ④疲労度 なんて分けて、話をさせてもらったけど・・・自分のことを考えると、複雑で、頭の中がぐるぐると回って、よく分かんない状態になっちゃうかしら?

 

でも、そんなもんよ。そんなに簡単に整理ができるわけない。

仕事とか、働くというのは、大切な話だからね、ついつい考え込んでしまう。

自分の実際の立ち位置を考えながら、仕事や働くということを理解するのは、そんなに簡単にできないわよ。

この類の現実的な話に大切なのは、understand(分かる)ではなく、realize(実感する)ことだと思うのよ。

だから、時間がかかるのよ。

 転職の図

転職を考えている人は、4項目を一度、ビジュアル化できるように、ノートなどに書き出してみるといいわ。

私はこれを“一人ブレスト(ブレーンストーミング)”と呼んでいるけどね。

そうすると、自分の仕事への満足と不満のバランスが見えてくるわ。


こんな風に書いてみるといいわって、感じで書き出してみたんだけど、皆さんはもっと具体的に書いた方がいいわね。
 

そんなわけで、①~④のバランスが崩れていると、転職したい気持ちが湧いてくる。

で、私は転職したいという相談者が来ると、話をよく聞き、①~④のどれに不満があるのかを見極めるようにしているのよね。

本人はただただ今の仕事の環境を変えたいと思っているようにだけど、よくよく分析していかないと、話がまとまらないのよ。本人が私のアドバイスに対しても、しっくりこないのよ。漠然としたままでは、“適当な問答”になってしまう。

 

で、①作業 ②収入 ③社会的意義・理想 ④疲労度 の何に対して不満なのかをまとめたところで・・・転職についての考え方もいろいろあるでしょうけど、せっかく私は星占い師なので、3つの視点で、アドバイスをしている。私は転職紹介会社のコーディネーターではないからね。そもそも相談者も星占いを求めてきているわけだし。

 

  1. 性格や適性

  2. 今後の運気

  3. 会社との相性

     

相談者の仕事に対する適性が低くても、これから、かなりの追い風が吹けば、“まぁ、やってみれば” と言う。本人もやりたいだろうし、チャンスが起こりやすい。それに失敗しても、別の方面に道が開けやすいからね。

一方、①の適性が高くても、この先の運気が逆風ならば、“3年待った方がいいよ” とかと言ったりする。星占いで読める運気は、天気予報のようなものだ。今、土砂降りの雨が降っているのが分かっているのに・・・わざわざそんな時に行くことはないでしょ。

あと、ついでに言うなら、会社との相性だわね。上司・同僚との相性も大切だけどね。人間関係など、環境的に居心地がいいのか、金運が上がるのかなどが分かったりする。

 

今、“このまま、この仕事を続けていいのか”といった悩みを持っている人は、焦らずゆっくりと、まずは自分の仕事をよく見つめて、分析してみてくださいな。

その先にしか、成功はないでしょ。